2008-12-12 ベトナム、2012年までに初のリモートセンシング衛星打上げ

ベトナムの地元紙によると、ベトナムは2012年までに初のリモートセンシング衛星を打上げる予定である。同国では100億円規模の衛星打上げプロジェクトとして進めている。

この報道は、ベトナムで開催されているAPRSAF-15(第15回アジア太平洋地域宇宙機関会議)の席上で、ベトナム宇宙科学技術研究プログラム理事長が発表したもの。

現在、ベトナムは気象予報、環境保護、天然資源研究などの目的で海外から衛星画像を購入している。プロジェクトの資金はODAが大部分で、衛星の製造、打上げ、管制、地上局建設、技術移転、専門家育成などが含まれる。

ベトナムとしては海外の協力国を求めており、さらなる資金的技術的支援を模索する。衛星名は「VNREDSAT-1」

(編集者コメント:APRSAF-15にはJAXAが共催機関として参加している。ベトナムとしては日本からのODAを期待しているものと予想される。JAXAが協力するということかもしれない。一方で、中国はAPSCO(アジア太平洋宇宙協力機構(APSCO)条約)を主催しており、これにはベトナムは参加しておらず、バングラデシュ、中国、インドネシア、イラン、モンゴル、パキスタン、ペルー、タイの政府代表が条約に調印している。2005年10月29日の調印式にはアルゼンチン、ブラジル、マレーシア、フィリピン、ロシア、ウクライナなどがオブザーバーとして出席した。中国と日本とのアジア諸国の取込み競争が宇宙分野で激化している。

2009年1月のニュースによるとフランスに協力を依頼し、フランスのODAを利用するとのこと。こうなると、日本との共同歩調を表明するアジア諸国は皆無になることになる。これでアジアでの宇宙開発の主導権は中国が握ったことになる。)