欧州の人工衛星製造や打ち上げ企業が相次ぎ大型受注を獲得、競争力をつけつつある中国、インド勢の振り切りに動き始めた。技術力のすそ野の広さを生かした「総合サービス」を武器に、中東などで増加する通信・放送衛星の需要を取り込む。国際社会の温暖化対策への取り組みをにらみ、地球環境を観測する衛星の受注にも成功。打ち上げ用の新ロケットの開発も進めている。
欧州メーカーは衛星の制御だけでなく、地上の運用システムに必要な電子機器や高性能レーダーをはじめとする観測機器など幅広いノウハウを蓄積しており、すべてを一括して提供できるという強みがある。打ち上げ用ロケットの品ぞろえも増やしている。(日経)