2007-07-23 軍事大手、宇宙旅行事業にいよいよ参加:ノースロップグラマン

軍事企業大手のノースロップグラマンは、スペースシップワン、スペースシップツー宇宙旅行用スペースプレーンを開発するスケールドコンポジット社を100パーセント買収することで、宇宙旅行事業に参加すると発表した。これまでグラマン社はス社の株式の40パーセントを保有していたが今回100パーセントの保有となる。買収金額は公表されていないが、8月には手続きを完了するとしている。グラマン社の広報官によると許認可の手続きが残っているとのこと。

グラマン社は1960年代と1970年代のアポロプログラムでは月探査船、着陸船を開発製造した企業である。その後、ノースロップ社と合併し、今日のノースロップグラマン社となっている。現在では軍事産業が中心のNG社にも依然として宇宙プログラムへの興味は消えていない。

グラマン社退職者の何人かはNASAの月面探査計画のアドバイザーとして当時の経験を生かしながら今も働いている。

(編集者コメント:この動きの背景には、先日EADSが発表した宇宙ジェット機の開発計画に刺激されているとみられる。EADSが宇宙旅行用スペースプレーン開発に参加するとなると、スケールドコンポジット社単独では競争に勝てないとの思惑が働いたのであろう。この動きに刺激されて、ロッキードやボーイングがロケットプレーンやブルーオリジン、XCORなどと連合を組み、サブオービタル宇宙旅行ビジネス参加に火がつくかもしれない。一旦火がつくと、とにかくがむしゃらに投資資金を集め、実現させようとする欧米人の精神構造に日本人はついてゆけない。「お金」に対する感性が違うのであろう。)