2006-03-30 ブラジル初の飛行士、サッカー代表ユニホームを宇宙へ

国際宇宙ステーション(ISS)の交代要員を乗せたロシアの宇宙船ソユーズが30日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。ソユーズには、ブラジル人初の宇宙飛行士として、ブラジル空軍パイロットのマルコス・ポンテス飛行士(43)が搭乗。同飛行士は、今年6月にドイツであるサッカーのワールドカップ(W杯)でのブラジル優勝を見込み、代表チームのユニホームと、ブラジル国旗を持って乗り込んだという。

ポンテス飛行士は29日の記者会見で、「ブラジルは今年、6度目のW杯優勝を決めるだろう。これを記念して、ユニホームを宇宙へ持っていく」と語った。

小さな頃から宇宙飛行士になることが夢だったというポンテス飛行士は、1990年代から米航空宇宙局(NASA)の宇宙計画に参加。2001年に米国のスペースシャトルで飛行する予定だったが、経済的な理由でシャトル打ち上げが延期となり、さらに2003年に「コロンビア」の空中爆発事故を受け、待機状態だった。

ポンテス飛行士は、ISS交代要員のパベル・ビノグラドフ飛行士(ロシア)、ジェフリー・ウィリアムズ飛行士(米国)と一緒にISSに向かった。宇宙空間に約10日間滞在し、昨年10月から約半年にわたってISSに滞在していたウィリアム・マッカーサー飛行士(米国)とバレリー・トカレフ飛行士(ロシア)と一緒に、来月9日に地球に帰還する予定。