2003-01-08 NASA、イスラエル人搭乗のシャトル打ち上げに懸念ない

米航空宇宙局(NASA)は、16日のスペースシャトル「コロンビア」の打ち上げについて、保安上の脅威は生じていない、と発表した。
 シャトルには、初のイスラエル人宇宙飛行士、イラン・ラモン飛行士が搭乗する予定。過去にもユダヤ人飛行士が搭乗したことはあるが、ラモン氏は初のイスラエル人というだけでなく、ホロコースト(ユダヤ人虐殺)の生き残り2世でもある。こうした背景から、インターネットには過去数カ月にわたり、反ユダヤ・反イスラエル主義者らから、ラモン飛行士と、その飛行を決定したNASAへの抗議が多数寄せられるなど、物議をかもしている。 
 NASAの保安担当者は、情報当局が打ち上げや乗員の安全をめぐる脅威を感知しているか、との記者団の質問に「していない。イスラエル人飛行士の搭乗で今回の打ち上げに対する注目度が高まることはなく、それを納得してもらおうとすること自体ばかばかしい」と語った。
 そのうえで、同時テロ以降ケネディ宇宙センターに敷かれている警備体制は十分なものだ、と述べた。(ロイター)