2017-03-14 中国、次世代有人宇宙船の開発に着手・2030年をメドに有人月面探査も実施へ

中国が現行の神舟宇宙船(Shenzhou)に代わる次世代有人宇宙船の開発に着手したことが中国国営の科学技術専門紙「Science and Technology Daily」に掲載された記事で明らかとなった。

Science and Technology Dailyのインタビューに応じた開発責任者のZhang Bainan氏によると、次世代有人宇宙船は、ディープスペースミッションを遂行可能なもので、乗員数は6名としている。

中国は、今後、2020年からは本格的な有人宇宙ステーションの建設に着手。2030年をメドに現在開発中の次世代宇宙船を使った有人月面探査を実施するとしている。

中国が現在、使用している神舟宇宙船は、ロシアからソユーズ宇宙船の技術提供を受けて作られたいわば中国版のソユーズ宇宙船ともなっている。神舟宇宙船の初飛行は1999年で、既に18年の歴史を有しているが、地球の低軌道より上のディープスペースミッションを遂行する能力はなく、NASAが開発中のオリオン宇宙船やSpaceXが開発中のドラゴン2(Dragon 2)宇宙船と比べると劣勢に立たされていた。

今回、中国が次世代又新宇宙船の開発を進めていることが明らかとなったことを受けて、中国の有人宇宙開発は、20年余りで元となったロシアのそれを越える可能性がでてきたこととなる。(Business Newsline)