2007-07-30 「ソユーズで飲酒飛行はあり得ない」、ロシア当局がNASAの報告を否定

米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士が酒に酔った状態でスペースシャトルに搭乗していた問題で、ロシア連邦宇宙局は29日、1件の事例が同国の宇宙船ソユーズ(Soyuz)内で起きたとするNASA側の報告を、「全くあり得ない」と否定した。インタファクス(Interfax)通信が伝えた。

 同局のイゴール・パナリン(Igor Panarin)報道官が、「(ソユーズが打ち上げられる)バイコヌール宇宙基地(Baikonur base)では、打ち上げの約2週間前から宇宙飛行士の健康管理を行っている。発射2日前以降は、外部との接触は完全に絶たれる」と指摘。

「宇宙飛行士は修道士ではないのだから、友人たちと飲酒することは当然あっていい。だが、搭乗前に飲酒した疑いがあれば、その飛行士はミッションチームから外される」と述べた。

 NASA内部委員会は27日、飲酒した宇宙飛行士が搭乗した事例2件のうち1件が、国際宇宙ステーション(International Space Station、ISS)に向かうソユーズでの任務中に起こった、との内部調査報告を行っていた。

 米下院科学技術委員会(US House Committee on Science and Technology)は飲酒飛行に関する第1回の公聴会を9月に開くと発表している。(AFP)