2006-08-06 有名人が「広告塔」の役割 宇宙旅行の予約客

ロサンゼルス(AP) 世界各地の富豪や知識人、冒険愛好家らが名を連ねるリスト。英バージンギャラクティックが08年に運行開始を目指す「宇宙体験旅行」の予約客だ。かれらはイベントやスピーチ、著作などを通して宇宙旅行の魅力を人々に伝え、同社の「広告塔」ともいえる役割を果たしている。

同社が計画しているのは、小型宇宙船で高度100キロの上空へ向かい、約5分間の無重力状態を体験する旅。予約客は04年の受付開始以来、すでに6万人を超えたとされるが、その中で最初の100番目までの旅行客となる枠は「ファウンダーズ(創始者たち)」と呼ばれ、費用20万ドル(約2300万円)を前払いすることを条件に、さまざまな地域、業界の応募者から選ばれている。これまでに80人が決定し、残る20人は同社からの招待者となる見通しだ。

ファウンダーズのリストには、女優のビクトリア・プリンシパルさんや建築家のフィリップ・スタークさん、映画監督のブライアン・シンガーさんら、豪華な顔ぶれがそろっている。名前だけでも十分な宣伝効果がありそうだ。同社の顧客担当者は、ファウンダーズのメンバーを「すばらしい大使」と呼び、「皆さんなしで、わが社はやっていけません」と強調する。

英広告業界の大物、トレバー・ビーティーさん(46)もその1人。国際会議でのスピーチで宇宙への夢を語り、バージンギャラクティックの劇場用コマーシャルを無料で制作するなど、同社の営業活動に大きく貢献している。北極でのスカイダイビング、キリマンジャロ登山など数々の冒険を成し遂げてきた英出身のアラン・ウォールトンさん(70)は、宇宙体験についての本を執筆中。クライマックスはもちろん、旅行実現の瞬間になる予定だという。(CNN)