2005-10-31 韓国初の自力発射衛星、海洋警察庁の警備艦で追跡

2007年に全羅南道高興の外羅老島(ウェナロド)宇宙センターで韓国で初めて発射される予定の衛星と発射体を海洋警察庁の警備艦が追跡観測することになった。

韓国航空宇宙研究院(院長 チェ·ヨンソク)は海洋警察庁(庁長 イ·スンジェ)と10月28日に仁川(インチョン)所在の海洋警察庁庁舎にて来年中に韓国国内で初めて発射される予定の科学衛星(KSLV-1)の発射の成功のために「宇宙発射体発射支援関連技術協定(MOU)」を締結した。

これは航宇研が「韓国で建設された宇宙発射基地から衛星を発射する」との目標で推進中の国家宇宙開発基本計画にのっとり韓国国内衛星発射場の位置する外羅老島(ウェナロド)から発射される衛星の観測おんために海外に追跡所を設置するかわりに海洋警察庁の3000t級警備艦に遠隔資料受信装置を搭するための措置。もし海外に追跡所を設置すると莫大な費用が所要されるだけに警備艦の利用は大幅な費用節減に役立つ。

今回の協約締結にともない飛行する衛星を追跡するのはもちろん飛行状態の把握が可能になると見られる。

海洋警察庁では衛星の発射期間に警備艦が3週間ほど外羅老島(ウェナロド)の宇宙発射基地から南に1500∼1700㎞離れた海域で発射された衛星を観測する予定。

また海洋警察庁では発射当日には外羅老島(ウェナロド)発射場付近30km×20kmの周辺海域に警備艦を配置して落下物による被害予防のために漁船、商船、貨物船、旅客船などすべての船泊を統制する役割を担当することになる。

宇宙発射体の海外追跡所として海洋警察庁の艦艇を利用することになったのは航宇研で衛星追跡装置を外国に設置する場合に莫大な費用がかかり、外貨浪費につながるため代案を模索中、外国でも船泊を利用して衛星追跡所を使用していることに着眼、海洋警察庁の3,000t級以上の大型艦艇が任務遂行に適していると判断したことから実現した。

海洋警察庁では海外追跡所を警備艦艇に設置することで90億ウォン以上の国家予算節減効果がもたらされると予想している。

イ·スンジェ海洋警察庁長は「今回の協定を通じて宇宙発射体の発射支援と安全確保のために両機関の施設と装備を共同活用することになった。人工衛星を利用した効率的な海洋警備体制の構築と国家宇宙産業発展に寄与することと期待している」と述べた。

チェ·ヨンソク航空宇宙研究院長も「海外に追跡所を設置するのには難点が多く悩んでいたが海洋警察庁で快く引き受けてくれ、宇宙センターの初の任務が順調に進みそう」と話している。