2005-07-24 アリラン2号で衛星映像ビジネスを展開

Satrec Initiative社、1m級映像受信装置を開発...輸出にも期待

今年11月にロシアでアリラン2号(多目的実用衛星2号)が発射されれば韓国でも本格的な人工衛星ビジネスが始まる見通し。地球上空685qから地上の動く車両を識別できるアリラン2号の衛星カメラによって撮影された映像情報が新たなビジネスの対象として脚光を浴びている。こうした中で注目を集めているのが大徳R&D特区の衛星開発専門ベンチャー企業Satrec Initiative社(代表 パク・ソンドン)。

Satrec Initiative社はアリラン2号の世界最高水準の解像度1m級の映像を受信・処理することのできる装置(地上局)を開発、納品する計画。この地上局を通じて宇宙で運行中のアリラン2号から数ギガバイト(GB)級の衛星映像資料をリアルタイムで受信、処理することができる。

このため韓国国内だけでなく海外の国々がアリラン2号の解像度1m級の映像資料を直接受信しようと思えばSatrec Initiative社の地上局を設置しなければならない。

これまで1m級の衛星映像は海外の民間企業を中心にビジネスが行われ、高額の映像受信料を払わねばならなかったが、今回のアリラン2号は韓国政府によって打ち上げが推進されていることもあり受信料が安いためSatrec Initiative社の地上局ビジネスも競争力が高い。

また、Satrec Initiative社の地上局が海外に設置されるとメンテナンスビジネスも推進できる。全体の販売金額の5?30%の水準で地上局メンテナンスを行うことになる。

同社ではアリラン2号が宇宙で撮影した映像の質が海外マーケティングの最大のカギとなると見ており、関連映像の質によって本格的な海外マーケティングを展開する計画。

パク・ソンドン社長は「1999年から海外の4企業が1m級の衛星映像ビジネスを展開しているが、市場展望を過大評価したため商業的に失敗した。アリラン2号はこうしたことを教訓に市場を開拓してゆきたい」と話している。一方、Satrec Initiative社は既にアリラン1号の地上局をUAEに輸出した経験を持つ。 (大徳)